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R18BL小説『 ESCAPE』(156
R１８/BL小説 『ESCAPE』
第5章「陽炎」
156ページ
更新しました。
*****
「慎矢も、こんなになってるんだから、駄目じゃないでしょ。」
それなのに、ベルトを外そうとする僕の手を、慎矢は、やんわりと掴んでそれを阻む。
「…駄目だよ、伊織。」
さっきまで落ち着いた表情をしていたのに、もう声は震えている。
誰だって、此処をこんな風に触れられたら、そうなるのは当たり前だもの。
なのに、どうして、それを拒むのか、僕には分からなかった。
「どうして？」
慎矢は、上気したように頬を赤くさせて、伏せた睫毛が震えている。
高ぶる気持ちを、自ら落ち着かせるように、息を細く長く吐いて、漸く僕と目を合わせた。
「…伊織のことを、好きだから、出来ない。」
・・・・・・続きから読む？
表紙から読む？↓
ぽちっと↓
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第5章「陽炎」
156ページ
更新しました。
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「慎矢も、こんなになってるんだから、駄目じゃないでしょ。」
それなのに、ベルトを外そうとする僕の手を、慎矢は、やんわりと掴んでそれを阻む。
「…駄目だよ、伊織。」
さっきまで落ち着いた表情をしていたのに、もう声は震えている。
誰だって、此処をこんな風に触れられたら、そうなるのは当たり前だもの。
なのに、どうして、それを拒むのか、僕には分からなかった。
「どうして？」
慎矢は、上気したように頬を赤くさせて、伏せた睫毛が震えている。
高ぶる気持ちを、自ら落ち着かせるように、息を細く長く吐いて、漸く僕と目を合わせた。
「…伊織のことを、好きだから、出来ない。」
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