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R18小説『 ESCAPE』(128)
R18/BL小説 『ESCAPE』
第4章「背徳」
128ページ
更新しました。
*****
「…恋人かってこと?」
訊き返すと、慎矢の表情が強張ったのが分かる。
僕の方を見ずに、暫く間を置いて、無言で首を縦に振る。
「…付き合ってなんかいないよ。」
慎矢の手に重ねていた手を離して、さっきまで触れていた肩と肩の間に僅かに隙間を作った。
慎矢は一度小さく息を吐いて、また傘をこちらに傾ける。
「…でも…さっき…」
独り言のように、聞き逃してしまいそうな小さな声で、慎矢は呟くように言う。
「さっき?昼休みのことを言ってるんだよね?」
と訊くと、俯き加減で、首を小さく縦に振る。
「…僕のこと、軽蔑したんだ?」
「そ、そんなんじゃないよ。」
叫ぶように否定して、勢い良く顔を上げた慎矢と、漸く視線が絡んだ。
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R18小説「 ESCAPE」(127)
R18/BL小説 『ESCAPE』
第4章「背徳」
127ページ
更新しました。
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聞こえるのは、傘を打ち付ける雨音だけ。
まだ校門を出て間もないのに、慎矢と触れ合う肩と反対の右肩は雨に濡れてブレザーの色が変わっていた。
でも僕よりも慎矢の方が濡れている。ブレザーの肩から肘にかけて、ぐっしょりと。
それはきっと慎矢が僕を気遣っているから。傘はずっと僕の方に傾けられたままだった。
慎矢は黙りこくったまま、何も話さない。
雨音を聞きながら、暫く僕達は無言で歩いていた。
「慎矢、傘…」
と、もう一度傘の柄を持つ慎矢の手をそっと押すと、少しピクリと慎矢の身体が跳ねた。
「もっとそっちに傾けないと、慎矢の方がびしょびしょになってる。」
「あ…うん、これくらい平気だよ。」
慎矢は、ちらっと自分の左肩を見ただけで、傘の位置を変えようとしない。
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R18小説『 ESCAPE』(126)
R18/BL小説 『ESCAPE』
第4章「背徳」
126ページ
更新しました。
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午後からの授業中、さっきまであんなに晴れていた空が、どんよりと曇り始めた。
太陽も厚い雲に遮られ、今にも雨が降り出しそうな空。
きっと帰る頃まで、もたないだろうななんて、授業も聞かずに空を眺めていた。
ふと、視線を感じて隣を見れば、慎矢と目が合う。
僕が微笑むと、すぐに視線は逸らされてしまうんだけど。
あれから、5限目の休み時間も、慎矢は僕に話し掛けてこなかった。
もしかしたら嫌われてしまったのかもしれないな。
だけど、僕は離れたりなんかしないよ。
折角、友達になれそうなんだから。
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R18小説『 ESCAPE』(125)
R18/BL小説 『ESCAPE』
第4章「背徳」
125ページ
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「……慎…矢…。」
ドアの方を見やると、其処には呆然と立ち尽くす慎矢の姿があった。
「退いて。」
凌も慎矢に気付いて、僕を拘束する力が弛んだ隙に、力いっぱい凌の肩を押し退けた。
慎矢に背を向けて、乱れた制服を整えながら、自然に口もとが緩んでしまうのを我慢できない。
「…伊織、お前…。」
何かに気付いたように、凌が僕の顔を覗き込む。
「…早く行った方が良いんじゃない?慎矢は真面目だから、先生呼びに行っちゃうかもだよ?」
微笑みながら凌を見上げて、そう言うと、凌は僕の後頭部に手を回し引き寄せる。
唇が僅かに触れる位の至近距離で「お遊びもいい加減にしろよな。」と囁いて、唇を合わせる。
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R18小説『 ESCAPE』(124)
R18/BL小説 『ESCAPE』
第4章「背徳」
124ページ
更新しました。
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「ーーっは…、やめっ、」
漸く離れた唇が、今度は首筋に噛み付いてくる。
「痛っ、噛まないで!」
渾身の力で、凌の肩を押しやって、やっと密着していたお互いの身体の間に隙間ができた。
「は、ぁ…、はぁ…、も、やらないって…言っただ…ろっ…」
教室から屋上まで上がってきて、いきなりキスをされたから、息が上がってしまってうまく喋れない。
「はぁ?そんな事、俺は認めてないぞ。」
いつも気が短いけれど、今まで見た事がないくらいに、怒りに満ちた凌の瞳が僕を見据えている。
「ーー話があるんじゃなかったの?」
こんな事をする為に、ここまで従いてて来たんじゃない。
「話?話なんてする必要ないだろう?」
そう言って、いきなり凌の手に、ズボンの上から中心を掴まれた。
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