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R18 BL小説『 ESCAPE』(167)

R18/BL小説 『ESCAPE』

第5章「陽炎」 
167ページ
更新しました。

*****

先生からなるべく離れようとしたけれど、膝が抜けたように力が入らなくて、よろよろと書籍などが並んでいるスチール製の棚に寄り掛かってしまう。


高められた体内の熱は、出口を求めて駆け巡る。


堪らなくて、突き刺さったままの棒に手を伸ばしたけれど、怖くて触れることすらできない。



「……っ……ぁっ、あっ…、」



背後から、先生の手が伸びて、僕の猛りの根元を包み込むように掴まれて、身体がビクビクと跳ねる。


「ダメだよ、勝手に取ろうとするなんて、悪い子だ。」


僕の半身はピクピクと震え、突き刺さった棒から、雫が伝い落ちる。


其処をゆるゆると扱かれて、気が狂いそうな快感が、僕を追い詰めていく。



「……や、ッ…め…て………、」



途切れ途切れに訴えて、荒い息を吐く。



「やめて?もっと、の間違いじゃないのか。」




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R18 BL小説『 ESCAPE』(166)

R18/BL小説 『ESCAPE』

第5章「陽炎」 
166ページ
更新しました。

*****


服を全部脱いで、ソファーに座っている先生の膝の上で、背後から抱き締められた。


舌先が耳の溝を這い、前に回った手は胸の尖りを弄ぶ。



「……ぁあ…っ…」



既にすっかり赤く熟してしまった其処は、少し触れられただけでもピリピリと甘い痺れを、生み出していく。



「……せ、んせい…」



もう欲しくて堪らないのに、先生は僕の待ち望む、決定的な刺激を、なかなか与えてくれない。


侵入してきた舌は、耳の中でクチュクチュと水音を立たせ、「どうして欲しいのか言ってごらん。」と低い声が鼓膜を刺激する。



「ぁ、…は、やっく……」



呂律が回らなくて、上手く喋れない焦ったさに、自分の猛りに手を伸ばそうとした。


張り詰めた先端からは、さっきから先走りが溢れていて、もっと直接的な刺激が欲しくて堪らない。



「ダメだよ、自分で触っちゃ。分かってるだろ?」



うなじに音を立てて、吸い付きながら、先生はソファーの傍のテーブルに手を伸ばした。



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R18 BL小説『 ESCAPE』(165)


R18/BL小説 『ESCAPE』

第5章「陽炎」 
165ページ
更新しました。

*****


ソファーに座った先生の脚の間に跪き、股間に顔を埋めて、夢中になってそそり勃つものに、舌を這わせている自分。


自分が立たせている水音が、信じられないくらいに大きく部屋に響き、それにまた煽られてしまう。


ただ、先生のものを、嘗めているだけなのに、薬で急速に熱くなった身体が蕩けてしまいそうな感覚。



「……ん、……っ……ふ…っ…んん」



血管が浮き出ているそれを、根元まで呑み込んで、喉奥に先端が当たると、苦しいけれど、それに勝る程の快感に身体が震えた。



「俺のを嘗めてるだけで、感じてるのか?伊織は、やっぱり淫乱だね。」



笑いを含んだ声が落ちてきて、先生は、跪いている僕の股間へ脚を伸ばす。



「……ん、っは……ぁあ……ぅんん……」



触られてもいないのに、服の下で硬く勃ち上がった其処を、靴のつま先で、ぐりぐりと何度も弄ばれて、あられもない声を口端から零してしまう。



「あの薬、即効性あると聞いていたけど、淫乱な君には、2錠は多すぎたかな。」



そう言って、先生は僕の髪を掴んで、ソファーから立ち上がった。



「……っ、……ん」


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R18 BL小説『 ESCAPE』(164)

R18/BL小説 『ESCAPE』

第5章「陽炎」 
164ページ
更新しました。

*****

先生が指差した引き出しの中にあるものは、僕が今までしてきたことの証。


もしもそれを慎矢が見たら、今度こそ軽蔑されるかもしれない。


でもきっと、そうなっても仕方ないんだと思う。


自業自得だから。


だけど…先生に脅迫まがいの事を言われて、それで流されてしまいたくなんかない。


だって、それこそ慎矢を裏切ってしまう。もう、こんなことはしないと、約束したんだから。



「なんだい?その反抗的な目は。」



「写真くらい、見せてもいいよ。そんな事くらいで、もうアンタの言い成りになんてならない。」



今までは、心の隙間を埋めることができるのなら、誰でも良かった。


快楽を手に入れたくて、先生の言い成りになったフリをしていただけなのだから。



「困った子だね…。そうだ、じゃあこうしよう…。」



先生は、指で眼鏡を押し上げて、何かを思い付いたように、口角を上げる。





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R18 BL小説『 ESCAPE』(163)

R18/BL小説 『ESCAPE』

第5章「陽炎」 
163ページ
更新しました。

*****

「ーーおっと、何も逃げることないだろう?」



ドアノブに手が届いた瞬間、先生にその手を掴まれて、鍵を掛けられてしまう。


至近距離で、冷酷な眼差しで見下ろされて、僕は思わず顔を背けた。



「別に、逃げたりなんか…」



「人と話す時は、相手の眼を見なさいと、教えただろう?」



顎を捕らえられて、視線が絡むと、先生は嘲笑うように、口角を上げる。



「用件は、何?」



「言わないと、分からないのか?そんな訳ないだろう?」



顎を捕らえていた指が、ゆっくりと下り、首筋を撫でていく。



「……っ、テストなら、ちゃんと…」

「そうだね。今回はちゃんと点数も取れていた。」



指を、制服のネクタイの結び目に差し込んで、解こうとするのを、慌てて両手で押さえて、先生を睨み付けた。



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