スポンサーサイト
R18 BL小説『 ESCAPE』(192)
R18/BL小説 『ESCAPE』
第5章「陽炎」
192ページ
更新しました。
*****
鬱陶しい雨の季節も、もうすぐ終わる。
1階の庭に面した廊下の窓を開け放つと、時折爽やかな風が家の中を通り抜けていく。
ーー今日は空が高い。
僕が小学校に入学した記念に植えた庭の桜の木の、濃い緑の枝葉が、青い空に映えている。
すっかり成長して逞しくて、眩しい姿で、僕を見下ろしている。
廊下を歩いて、一番東奥の書斎の前で足を止めて、ドアノブに触れてみる。
鍵の掛かっているドアを、開ける事は出来ないのだけれど。
その隣の寝室の、中から書斎に続くドアも鍵が掛けられていた。
父さんは留守にする時、書斎に鍵を掛けるのは、いつもの事なんだけれど。
カーテンを閉め切った、薄暗い寝室で、ひとつ溜息を零して、父さんのベッドに横になった。
もう、すっかり父さんの匂いもしないシーツ。
だけど、部屋の中には、なんとなくまだ、父さんの匂いが残っている。
・・・・・・続きから読む?
表紙から読む?↓
拍手ポチッとコメントありがとうございます。
お返事させていただきましたので、
心当たりの方は、
resページを覗いてくださいまし。
≦(._.)≧ ペコ
ぽちっと↓
【clap】イラスト&SS ★HP/★blog top
第5章「陽炎」
192ページ
更新しました。
*****
鬱陶しい雨の季節も、もうすぐ終わる。
1階の庭に面した廊下の窓を開け放つと、時折爽やかな風が家の中を通り抜けていく。
ーー今日は空が高い。
僕が小学校に入学した記念に植えた庭の桜の木の、濃い緑の枝葉が、青い空に映えている。
すっかり成長して逞しくて、眩しい姿で、僕を見下ろしている。
廊下を歩いて、一番東奥の書斎の前で足を止めて、ドアノブに触れてみる。
鍵の掛かっているドアを、開ける事は出来ないのだけれど。
その隣の寝室の、中から書斎に続くドアも鍵が掛けられていた。
父さんは留守にする時、書斎に鍵を掛けるのは、いつもの事なんだけれど。
カーテンを閉め切った、薄暗い寝室で、ひとつ溜息を零して、父さんのベッドに横になった。
もう、すっかり父さんの匂いもしないシーツ。
だけど、部屋の中には、なんとなくまだ、父さんの匂いが残っている。
・・・・・・続きから読む?
表紙から読む?↓
拍手ポチッとコメントありがとうございます。
お返事させていただきましたので、
心当たりの方は、
resページを覗いてくださいまし。
≦(._.)≧ ペコ
ぽちっと↓
【clap】イラスト&SS ★HP/★blog top
この記事へのコメント
トラックバック
URL :