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R18 BL小説『 ESCAPE』(194)
R18/BL小説 『ESCAPE』
第5章「陽炎」
194ページ
更新しました。
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その瞬間、周りの景色が全部消えていく。
家の壁も、廊下も、玄関も、
慎矢も……。
全部、真っ白に塗られていく。
この空間には、僕とその人の二人だけしかいない。
逢いたくて、抱き締められたくて、ずっと待っていたその人しか、もう見えなくてなっていて…
「ーー父さん!」
僕は吸い寄せられるように、駆け出して、裸足のまま玄関のたたきに下りて、父さんの胸に飛び込んでいた。
外から帰ったばかりの父さんの腕の中は、少し汗の匂いがする。
3カ月ぶりの父さんの温もりと、匂いだ……。
背中に回された手が、しっかりと僕を抱き締めてくれて、僕もしっかりと父さんの首に縋り付いていた。
「おかえりなさい、父さん、とうさん、…逢いたかった……逢いたかった……」
・・・・・・続きから読む?
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