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R18 BL小説『 ESCAPE』(158)
R18/BL小説 『ESCAPE』
第5章「陽炎」
158ページ
更新しました。
*****
駅前の横断歩道を渡って、小さな路地を入った数メートル先にある、斜面に沿って続く、長くて急な石の階段。
不揃いの幅の階段を、ゆっくりと上っても、少し息が上がってくる。
僕は、中腹辺りで足を止めて、いつものように振り返る。
ちょうど、幅の広い部分にベンチが置かれているけれど、そこには座らずに、階段の端に直接腰掛ける。
その位置から見渡せる街並み。この目線から見える景色が一番好き。
だけど、今の僕には、その綺麗で大好きな景色も目に入らなかった。
さっきから俯いて、石の階段の隅を歩いている蟻の行列を眺めている。
太陽が一番高い処にある時間帯は、5月だけどジリジリと強い陽射しが半袖のシャツから見えている腕に照り付けている。
シャツの下の肌が、じんわりと汗ばんでいるけれど…家に帰る勇気が出ない。
……あの後、
・・・・・・続きから読む?
表紙から読む?↓
ぽちっと↓
【clap】イラスト&SS ★HP/★blog top
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不揃いの幅の階段を、ゆっくりと上っても、少し息が上がってくる。
僕は、中腹辺りで足を止めて、いつものように振り返る。
ちょうど、幅の広い部分にベンチが置かれているけれど、そこには座らずに、階段の端に直接腰掛ける。
その位置から見渡せる街並み。この目線から見える景色が一番好き。
だけど、今の僕には、その綺麗で大好きな景色も目に入らなかった。
さっきから俯いて、石の階段の隅を歩いている蟻の行列を眺めている。
太陽が一番高い処にある時間帯は、5月だけどジリジリと強い陽射しが半袖のシャツから見えている腕に照り付けている。
シャツの下の肌が、じんわりと汗ばんでいるけれど…家に帰る勇気が出ない。
……あの後、
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