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R18BL小説『 ESCAPE 』(307)
R18/BL小説 『ESCAPE』
第7章「ESCAPEⅡ」
307ページ
更新しました。
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坂道の多い閑静な住宅街は、山が近いせいか、緑が多い。
木洩れ陽の落ちる、なだらかな登り坂の途中を右に曲がり、少し進めば、伊織の家の屋根が左側前方に見えてくる。
家の前に通っている、あまり広くない道路を挟んで、ガードレールの向こう側は、傾斜地形の雑木林。
その向こうには、伊織の好きな街の景色が広がっている。
車をゆっくり進ませていくと、ガードレールの途中で、伊織の好きな階段の降り口がある。
今日、伊織は久しぶりに、此処を上って、家に帰ってきたんだ。
僅かに見える、雑木林の向こう側の景色に、ちらりと視線を流しながら、ツツジやサツキを隙間に植えた石垣のある、家の前に車を停めた。
他に車は見当たらないから、岬さんはまだ着いていないのだろう。
助手席側の窓を開けて、2階を見上げれば、伊織の部屋の窓は開け放たれていた。
部屋の中で、レースのカーテンが風に揺れている。
軽くクラクションを一回鳴らして、もう一度2階の窓を見上げてみれば、一呼吸置いて、伊織が窓から顔を出した。
「ーー 先生!」
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