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R18BL小説『ESCAPE』(317)
R18/BL小説 『ESCAPE』
epilogue「至愛」
317ページ
更新しました。
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居間と襖を隔てた四畳半の続き間には、小さな仏壇が置いてある。
本尊は置かず、略式だけれど、去年僕がこの家に暮らし始めた頃に、あの人が用意したもの。
その前に座り手を合わせると、不思議と心が落ち着く。
ーー 故人の死を受け入れ、故人が確かに存在していたことを忘れないように。
彼は、そう言っていた。
「母さん、今日は藤野先生と慎矢に、会う約束をしているんだよ。」
手前に置いてある、母さんの写真に、話しかける。
「…… その前に、あの家に行ってこようと思うんだ。」
目の前の母さんの写真は、『… そう、気を付けて行ってらっしゃい。』と、微笑んでくれているような気がする。
それから僕は、その隣の写真に視線を移す。
写っているのは、どこかの高校の制服を着た会ったことのない少年。
「潤さん、庭の桜が綺麗に咲いていましたよ。」
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