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【clap】イラスト&SS ★HP/★blog top

ジャッホでバレンタインSS付き

ジャッホバレンタイン


ばーーーれーーーんたぁーーーーいん♪

イラスト、やっぱり間に合わなかった・・・
でも、仕上げますー。


ジャッホSS,思ったよりも長くて、まだ途中・・・なんだけど、、、
下に折りたたみますん。

なんかエロくなくなったwwwwすまそー。

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「ジャックが、今日は会えなくなったって、伝えてくれって言ってたぞ。」

マルシェに買い物に出掛けていたポリスが、ジャックの伝言を伝えに来たのは、

もうジャックとの約束の時間を1時間以上経ってからの事だった。

「え?ジャックに会ったの?」

「ああ、マルシェでばったりな。」

なんでマルシェまで来ていたのに、ポリスにそんな伝言頼むのかな。

もう一週間も前から、夕飯を一緒に食べようと約束していたのに。

「なんだ?ジャックが来ないからって、そんなにがっかりするなよ。」

ガハハッと笑いながら、ポリスが俺の背中をバンバンと叩いた。

いつもの事だけど、痛いんだってば。

ポリスは知らないんだ、俺の気持ちなんて。

「ん、何かいい匂いするな、料理してたのか?」

くんくんと、鼻を鳴らしながら、家の中に入ろうとするポリスを押し止めた。

「ごめんポリス、俺、出掛けるから。」

「ええ?こんな時間から何処行くんだ。もうすぐ暗くなるぞ。」

「うん、すぐ帰ってくるから、大丈夫。」

「そうか?じゃ、気をつけてな。」

隣の家に入って行くポリスを見送ってから、

俺は部屋に戻ってジャケットを羽織り、マフラーを巻いて、用意していたリボンをかけた箱を紙袋に入れて、
外に飛び出した。

今日も雪がチラチラと、相変わらず道に積もったままの雪の上に落ちていく。

滑らないように足元に気をつけながら、雪の道を踏みしめて、焦る気持ちを押さえて先を急ぐ。

冷たい風が頬を掠めて、寒いけど、今日はどうしてもジャックに伝えたい事がある。

ジャックは、もう仕事終わってるよな。

薄暗くなった森へ続く道の途中にある、ジャックの家が見えてきて、知らず知らずのうちに歩く足は速くなる。

口から吐く息が、風に乗って次から次へと後に流れているけれど、もう寒さは感じなかった。

ジャックの家のドアを叩いてみたけど、中から返事は無い。

もう辺りは薄暗くなっているのに、家の中からは灯りも漏れていない。

「留守かぁーーー。」

さっきマルシェで会ったってポリスが言ってた事を、今更思い出して落胆する。

「いるわけないじゃないか。」

街で何しているんだろう、どうしても外せない用事でも出来たんだろうか・・・。

そういえば今日はバレンタインデー。もしかして、村の女の子とデートとか?

胸の位置で紙袋を抱える腕に力が入って、小さくカサッと音が立つ。

「…どうしよう。」

待っていたら、戻ってくるかな。

冷たい風を少しでも避ける為に、ドアの前にしゃがみ込んでマフラーを鼻の上まで上げる。

自然と漏れる溜息が、マフラーの中で広がって鼻から下の肌に暖かい空気が一瞬だけ広がった。


****

何分くらい経っただろう…。
辺りは、すっかり暗くなり、チラチラ降っていた雪も暗闇に紛れて見えなくなった。

ドアの前の薄い灯りのポーチライトだけが、暗闇の中の俺をボンヤリと照らしているだけ。


「朝までここにいたら、凍死するかもな。」

そんな事になったら、恥ずかしいな。なんてな、そうなる前にいくらなんでも諦めて帰らないとダメだろう?

もうすでにマフラーに埋め切れない鼻から上の冷たい空気に晒されている顔は、感覚が無いほど冷え切っている。

冗談じゃなくて、本当にもうそろそろ身体を動かさないと、やばいかも…。

そう思って立ち上がった時、

森の方から、小さい灯りがゆらゆらと揺れながら、こちらへ近づいてくるのが見えて立ち上がった。

段々と近づいてくる灯り。

その灯りを手にしている人の顔を確認して、涙が出そうになった。

「…ジャック…。」


俺が家の前で、立っているのに気が付いたジャックが雪の中を駆けて来る。

「ホーク!」

ジャックは驚いた顔で、息を弾ませながら俺の顔を覗き込むと、
手袋を脱いだ手で、俺の頬に触れてきた。

「何してるんだ。こんなに冷たくなって!」

「…今日、約束してただろ?なんで来なかったんだよ。」

俺がそう言うと、ジャックは、罰の悪そうな顔をして、目を逸らした。

「ジャック?」

なんだよ、何があったんだよ。ジャックが俺の顔を見てくれないから、
胸の奥にツクンとした痛みが走って、どんどん不安が広がってくる。

「…ごめん。」

目を逸らされたまま謝られても、どうしたらいいのか解らなくなるじゃないか。

「…、だってな、今日ってバレンタインだろ?」

目を逸らしたまま、ジャックが小さい声で言った。

「そうだよ?それが何?」

ジャックの顔を覗きこむと、照れたように顔が赤い。

「あのな、バレンタイン人気投票、ホークは一位だろ?」

(ああ、中間発表で一位だったんだ。)

「だからさ、今日も本当は俺と会うよりも、
その…一緒に過ごしたい女の子とかがいるんじゃないかって…」

(はぁ?!何だ、それ!)

「そんな女の子はいないよ、それを言うなら、ジャックだっていっぱいチョコ貰ってるだろう?」

「だって、俺は4位だもん。」

「4位でも 42,515票もあるだろ?そんなに変わらないじゃないか!皆同じだよ。」

それに、あれは中間発表だから、結果はどうなるか分からないのに、

俺が今日一緒に過ごしたいのは…、

「俺は、今日はジャックと過ごしたかったから夕食に誘ったんだよ。
なのに、なんで人気投票の中間発表を気にしてるんだ。」

もう、何を言ってるんだ…ホントに…

「だから、こうして待ってたのに…。」

もう寒くて、限界だと思ったら、身体がガタガタ震えだした。

「ごめん、ホーク寒いだろ?中に入ろう。」

そう言って、やっと玄関の鍵を開けてくれた。



暖炉に火を入れて、その前のラグに俺を座らせてブランケットをかけてくれる。

「これ飲め、温まるから。」

温かいミルクが入ったマグカップを両手で受け取ると、冷えた指先から体温がじんわりと戻ってきてホッとする。

「ありがとう、ジャック。」


部屋の中は静かで、時折 暖炉の薪が弾ける音がパチパチと響くだけ。

沈黙が暫く続いてるけど、空気が重いわけではない。心地よい空間。

部屋全体が暖まってくると、ブランケットも必要なくなってきた頃、

「今日は、ホントにごめんな。」

と、ジャックが 申し訳なさそうに言った。

「うんん、いいんだ。こうして会えたから。」

ジャックが約束を破った『馬鹿らしい理由』も、こうして会えたから許す。

だって、

俺は今日こそ、ジャックに伝えたい言葉があるんだから。


「あのな、これ、ジャックにやる。」

家から持ってきた紙袋から、リボンのかかった箱を取り出してジャックの前に置いた。

「え?何?」

「開けてみてよ。」

ジャックがリボンを解いて、包みを開き、箱の蓋を開ける。

「…ホーク、これって。」

「今日はバレンタインだからな、作ったんだ。だからジャックにやる。」

ジャックが不思議そうな顔をして 俺をまっすぐに見つめてくるから、恥ずかしくて顔が熱くなった。


「これ、ホークが作ったのか?」

「…そうだって、言ってるだろ?」
これ以上訊くなよっと、目を逸らすけど顔の熱は収まらない。

「俺にくれるのか?」

当たり前だろっ!さっさと食べろよ。

「なんで俺にくれるの?」

「なんで、って…。」
そんなの決まってるじゃないか。

「ちゃんと言ってくれないと、分からないんだけど?」

分かってるくせに訊いてくる。

「ねえ、言ってよホーク。」

ニヤニヤしながら段々と俺との距離を縮めてくるジャック。

「だから!」
分かってる癖に!

「だから?」
早く応えろって感じで、俺の顔を覗きこんでくる。

「…ジャックが好きだから、に決まってるだろ?」

「ホーク、それ、ちゃんと俺の顔見て言って欲しいな。」
そう言いながら、俺の頬を両手で挟んで顔を近づけてくる。

顔が近すぎて、恥ずかしくて、俯きたいのに、俺の顔を両方の掌で固定して、
それを許してくれない。



「早く言って欲しいな、ホーク?」

ああ、もう分かったよっ!ちゃんと顔を見て言えばいいんだろ?

俺は、至近距離にあるジャックの顔を見上げて、

「ジャックが好きだ!だから、そのチョコ早く食え!」


と、可愛く(?)言ってやった。



つづく・・・・










この記事へのコメント

待ってた!!!! - teru - 2013年02月16日 08:27:24

ありがとうありがとうずーちゃさま!!

なんて素敵なイラストとSS・・・!

イラスト…二人ともちょっと大人になってる気がする…!

てゆかチョコ渡すまでのホークが健気で健気でかわうぃいいいいいい!!!

やだもぅジャックのばかばかばかばか!!!!

てゆかこのお話続きがあるんですねッ!

バレンタイン結果…結局中間と変わらなかったわねぇ~~~
ホーク人気は不動!!!

はぁあああ~~~~ホークが何か作ってくれてるんですって☆
アタクシも大将のとこのジャックがもらったチョコと同じもん欲しいわぁああー

Re: 待ってた!!!! - ずーちゃ - 2013年02月17日 23:16:44

>teruさん

中途半端なとこで終わってて、申し訳・・・・┏○ペコッ

イラスト、ちょっと大人っぽくなってる?!
いつもねー、ジャックがなんだか子供っぽくなっちゃうんだよね。!(´Д`;)

このイラスト、ちゃんと色付けて、あと背景も、あんなんしたり、こんなんしたりと、
計画倒れな予感なんですが・・・

続きのSSは、近いうちにあげますー_!
エロくないけどw

ホーク、なんだか健気な感じになっちゃってw
ちょっとツンデレ感も否めないw

バレンタイン結果、ホークの不動の人気に、ちょっと驚いたわー。、

しかしー、ジャックはもうちょっと上に行ってもいいような気がするのに・・・。

ホークのプレゼント、楽しみよね!
ナニくれるのかしらん。

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