2ntブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
【clap】イラスト&SS ★HP/★blog top

R18小説『 ESCAPE』P100


R18/BL小説 『ESCAPE』

第3章「欺瞞」 
100ページ
更新しました。

*****

薄く目を開けると、父さんはこちらに背を向けてベッドに腰掛けていた。


「父さん…」


恐る恐る声をかけると、父さんは肩越しに振り向いて、やっと僕と視線を合わせてくれた。


「…まだ起きていたのか。早く寝なさい。」


静かに低い声で、そう言うとまた前を向いてしまう。


一瞬しか合わなかった父さんに瞳には、何も映っていないような気がした。


どうして僕のこと、ちゃんと見てくれないの。


ーーお前の身体はもう他の男に穢されてしまったからだよーー


何も映さない瞳に、無言でそう言われたような気がして…、


哀しくて、胸が張り裂けそう。


・・・・・・続きから読む?


表紙から読む?↓






ぽちっと↓≦(._.)≧ ペコ
にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ

【clap】イラスト&SS ★HP/★blog top
関連記事

R18小説『 ESCAPE』P99



R18/BL小説 『ESCAPE』

第3章「欺瞞」 
99ページ
更新しました。

*****

僕を家に連れて帰ってから、父さんは書斎に閉じ籠ったきり、食事の時間も部屋から出て来ない。


警察署から家まで車の中でも、ずっと黙ったままで、僕の顔を見る事もなく。


きっと今回の事件の男が、神社での事件のあの男だという事も、そして僕がその男に抱かれた事にも気付いているんだろう。


何も訊いてこない事で、余計に父さんの怒りが、普通ではない事が分かる。


けれど、それと同時に、その奥に潜んでいる愛も確かに感じていた。


それでも、父さんの周りに漂う空気に、僕は何故か怖くて、話し掛けることすら出来ずにいた。


夜眠る為に、いつものように父さんの寝室に向かう。


・・・・・・続きから読む?


表紙から読む?↓



ぽちっと↓≦(._.)≧ ペコ
にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ



【clap】イラスト&SS ★HP/★blog top
関連記事

R18小説『 ESCAPE』P98



R18/BL小説 『ESCAPE』

第3章「欺瞞」 
98ページ
更新しました。

*****

別の場所にも捜索差押許可状があって、男は、僕とは別の車に乗せられて、行ってしまった。

もうこれで、きっと会えなくなるだろうに、最後は酷く呆気なかった。


男が乗った車が先に細い路地を出て行ってから、僕も警察の車に乗せられた。


パトカーなんかじゃなくて、普通の黒いワンボックスカーだった。


*****


警察署に着いて、色々聞かれたけど、僕は殆ど何も喋らなかった。


どこまで言っていいのか、分からなかったから。


それは、別に男を庇ってそうした訳じゃないのだけど、


刑事はしきりに、男がどんなに悪い人間かという事を僕に話す。


だから、義理立てて、庇ったりしなくてもいいんだよと根気良く僕に話し掛けていた。


・・・・・・続きから読む?


表紙から読む?↓





ぽちっと↓
にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ


【clap】イラスト&SS ★HP/★blog top
関連記事

R18小説『 ESCAPE』P97



R18/BL小説 『ESCAPE』

第3章「欺瞞」 
97ページ
更新しました。

*****

「もう一度訊くけど、君はこの男と、どういう関係なんだい?」


刑事はさっきと同じ質問を、男の前でもう一度確認するかのように訊いてきた。


「だから…」

僕もさっき言った通りに、『友達』と言おうとしたところに、男がそれを遮るように口を挟んだ。


「俺がちょっとからかっただけだよ!こいつに訊いても何も出てこないっての。」


「お前に訊いてない。俺はこの子に訊いてるんだ。」


刑事の怒鳴り声に、男は口を噤み、拗ねたようにそっぽを向く。


「後でゆっくり訊かせてもらうけど、この男に何かされたんなら、正直に言って良いんだよ。」


僕は、この男に神社で襲われて、学校にまで来て脅迫されて、部屋に連れ込まれてセックスを強要され、その行為をビデオに撮られました。


・・・・・・続きから読む?


表紙から読む?↓



ぽちっと↓
にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ


【clap】イラスト&SS ★HP/★blog top
関連記事

R18小説『 ESCAPE』P96



R18/BL小説 『ESCAPE』

第3章「欺瞞」 
96ページ
更新しました。

*****

二人の刑事にジリジリと詰め寄られて、背中が後ろのドアに付く。


逃げ場が失くなり、手の中の鍵を握りしめたその時、
後ろでガチャンと鍵の開く大きな音が響いた。


僕の背中を押すように、後ろのドアが僅かに開いて、中から男の面倒臭さそうな声がした。


「朝っぱらから、煩い。」


(ーーなんで出て来るんだ。)


心の中でそう思いながら振り向くと、男はこんなに朝早いのに、黒のスラックスに控えめな光沢のグレーのシャツを着て、髪も綺麗に整えている。


「何処かに出掛けるの?」


思わずそう訊いてしまう程、僕は男がこんなに見なりを整えている姿を見たことがなかった。


「…ああ、そうだ。だからお前は早く学校へ行け。」



・・・・・・続きから読む?


表紙から読む?↓



ぽちっと↓≦(._.)≧ ペコ
にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ


【clap】イラスト&SS ★HP/★blog top
関連記事
≪PREV
フリーエリア

tegaki-blog

pixiv


イラスト
ぽちっと

にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ
にほんブログ村

最新記事
最新コメント
カテゴリ
first (1)
小説『 ESCAPE』 (297)
小説『10th position』 (9)
小説「出逢えた幸せ」更新記録 (82)
漫画『家庭教師とツバメ』 (7)
イラスト (35)
らくがき (22)
SS(出逢えた幸せ番外編SS) (6)
お知らせ (17)
拍手レス (16)
いただきもの (8)
ピグライ腐SS (2)
ピグライ腐漫画 (10)
つぶやき (29)
未分類 (10)
短編 (0)
背徳BLアンソロジー (10)
プロフィール

ずーちゃ

Author:ずーちゃ

月別アーカイブ
カウンタ(2014/11/3~)
リンク

このブログをリンクに追加する

検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード